紀行文

エベレスト街道を歩く(1)
池 内 淑 皓
ルクラからパクディンへの地図
 
 2010年10月29日 カトマンドウ、タメル地区のホテルを朝6時にタクシーで出発する。一般的にタクシーはタメル地区から空港へはRs400が相場となっている。(300では行かないと言っている)
今日乗る飛行機は、イエティ航空7:45発ルクラ行き。7:15になってやっと搭乗券を受け取り出発カウンターへ。ルクラ行きは、ヒマラヤ山脈に向かって飛ぶから、午後は雲が出やすく欠航の可能性が高くなるので午前便が得策と思う。
国内線に乗る時は空港施設使用料が必要(Rs170)で、空港内銀行で納付する。
 ルクラの飛行場は小さく、滑走路は400m程の長さで、山の中腹の斜面にへばりつくようにある。着陸時は山の斜面に向かい、離陸時は谷に向かって、ジエットコースターのように離陸する。
航空機は双発の16人乗り。エベレストに向かう人達の荷物を満載して出発する。座席の指定は無いので、搭乗の合図があったら先頭を歩き、進行方向左側の座席に座るとヒマラヤの山並みがよく見える。(両側共一列座席)

ルクラの飛行場  機内からのヒマラヤ山脈

 標高2,827mのルクラ飛行場には8:40に到着。丁度北アルプスの稜線に着陸するのと同じ標高なのだ。
ルクラは、クーンブ地方へさまざまな物資を運ぶための拠点として賑わっている。ここではこれからトレッキングをするために必要な物が手に入る。(トイレットペーパーの購入を強く勧める)水はエベレスト街道至る所で販売しているので全く心配ないが、沢筋の水は絶対に飲んではいけない、川の源流が汚染されているからだ。また帰路の最終日、宿泊するための宿を予約しておくと良い(私はナマステロッジをRs1000で予約して出発した)
 水を購入し、お菓子も少し買って、一呼吸入れてから今日の宿泊予定のパクディン(2610m)に向かう。
村外れで入山チェックを受けて出発((チェックでは自動小銃を持った軍が管理している)以下総てのチェックポイントで同じ))。
パクディンまでは、約3時間30分の歩程で、ルクラからは下り坂で楽だ。荷物は自分で担ぐ、道はほとんどの行程で石畳となっており道幅約2m。荷物運びのポーターが通れば、荷物を背負った”ヤク”も通る。道標はないが、道に迷う心配は全くない。道筋の集落毎に宿泊出来るロッジが至る所にあり、疲れたら簡単に泊まれる。英語で「Lodge」と表示してあれば二つのベッドと洋式トイレが付いている。宿代は安くRs150、夕食、朝食は宿で食べる、外にレストランは無い。全部入れて1,000ルピア(1200円)あれば充分だ。

朝のルクラ集落 エベレスト街道

但しビールの価格は高く、エベレスト350ml缶でRs300する。Rs300であれば夕食がきっちり食べられる。この国ではビールは贅沢品なのだ。
 このエベレスト街道には自動車道路を作らせない、またナムチェの高台にあるシャンボジェ空港に定期便を飛ばさせないと言う。クーンブ地方に住む彼らの雇用と、集落に落ちるトレッカーのお金が重要な収入源となるからだ。

ヤクも荷物を運ぶ クーンブ地方に住む人にとっては貴重な現金収入

 さて私達も、ヤクと一緒に歩き出そう、最初からドートコシ川に向かって200m程の急な下り坂だ。タルチョがはためき、経文が刻まれた自然石を横目にマニ車を回しながら歩く。約1時間20分程歩いて最初の集落”チャプリン”に到着、一呼吸の後次の集落”タダコシ”に向かう、1時間弱で到着する。
 庭の広いテラスのロッジで昼食とした。ネパールの定食である「ダルバートタルカリ」を食べる。
ダルとは豆類を指し、(レンズ豆、ムギ豆、黒豆等)茹でたもの、”バート”とは蒸かしたインデカ米でパサパサ、”タルカリ”とは野菜を煮付けたもの(あまり味がない)、お肉は鶏肉、ヤクの肉がカレー味でつく、カレー味のスープ、そして注文すればお新香の”アチャール”を出してくれる。 料理を注文してから作るので食べ終わると小1時間もかかる。この山奥でRs300であった。
 タダコシの川を吊り橋で越え、ガットの小集落を抜ければ今夜の泊まり場”パクディン”に到着だ。
エベレストベースキャンプへ向かうキャラバン エベレスト街道をゆく
                                        続く